いろんな本を読んでみる

本を読み散らかすだけじゃもったいない!ので、読んだ本を記録します

フランスの悪魔に学んだ3秒仕事術

フランスの悪魔に学んだ3秒仕事術 を読んだ

 

フランスの悪魔に学んだ3秒仕事術

著者は元カルフールの日本進出PJに参画していた。

カルフールでの経験を基に、交渉力・プレゼン・発想・会議を向上させる(=質・速さとも)フレーズが紹介されている。

ビジネス力=交渉力×スピード

 

  1. 交渉術
  2. プレゼン
  3. 発想
  4. 会議

キラーフレーズの具体例と利用事例は本文中に多々掲載されている。

印象に残っているのは以下だ。

 

(1)交渉術 の例

失敗を恐れるなより100倍重要な言葉=「試行錯誤」

よく検討し、貴重な時間を使って取り組む試行を積み重ね、全力を尽くせば、いつか成功へのルートにつながる

試行錯誤のプロセス

試行前作業

  • 情報収集
  • 成功例コピー
  • パートナー開拓

試行内容

  • エリア限定
  • 短期集中
  • 複数並走

 

(2)プレゼン の例

プレゼンはパートナーや行政の中での「優先順位」を上げて協力を得ることが目的。

そのためには、強力なプレゼンテーションを作り、プレゼンを目的とした「会議」を設定する。

 

(3)発想術 の例

「ワン・コメントシート」

会議・ディスカッションの参加者に付箋を配布。

フィードバックがほしい場面で1コメントを記入。(テーマを決めるとよりコメント出やすい)

MCがコメントの掘り下げをする

 

(4)会議術 の例

効率的に進めるポイントは8つ。

  1. 背景を共有
  2. 問題点を明確にする
  3. ゴールを明確にする(意思決定すべきこと・行動すべき具体的内容)
  4. 検討項目を必要十分にする
  5. 検討項目に優先順位付け
  6. 時間を検討項目に割り振る
  7. 参加者を必要十分(意思決定に必要なメンバに絞る)
  8. 役割分担を明確にする

事前配布するアジェンダ

  • 議題
  • 目的
  • ゴール
  • 参加者
  • 経緯
  • 課題
  • 必要性
  • 検討項目
  • 決定事項(仮)
  • スケジュール

 

 

1回読んだだけでは、正直3秒で判断・実践するのは…厳しいなあと思う。

 

課題設定・成果を上げるポイントを過去の事例やテンプレートから学び、

自分のやり方として身に着けることから

実践したいと思う。

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タイトル フランスの悪魔に学んだ3秒仕事術

著者   本谷浩一郎

出版社  幻冬舎

 

 

 

「嫌われた監督」エキスパート集団を目標へ導くリーダーの一例

「嫌われた監督」を読んだ

嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか (文春e-book)

 

 

落合博満が中日監督に就任してからチームをどのように運営したか、

12人の選手・球団関係者と落合の関係性を通じて描かれている。

 

 

好き嫌いではなくバッティングの技術向上を目的として落合とつながる福留孝介

「この世界、好きとか嫌いを持ち込んだら、損するだけだよ」

(中略)

「監督はキャンプから他の誰よりも俺のバッティングを見てきた人だから、どこが違うのか、何がくるっているのか一番わかるんだ。だから訊く。今日はどうですか?って」

 

かつてはキャンプ後にいつ自分がクビになるか不安に襲われていた小林正人

エースとしては活躍できないでいた小林は、投手コーチの森から「腕を下げてみないか?」とサイドスローへの転向を打診される。

希少性を武器とする左のワンポイントになるということは、この先、舞台の片隅で、脇役として生きていくということだ。

左のサイドスローへと転向を決意するも、ワンポイントリリーバーとして出場した結果、左の強打者たちのオーラに圧倒されフォアボールで歩かせることもあった。

そんな時、落合の「相手はお前を嫌がっている」というつぶやきにハッとする。試合中にバッターを観察すると、130キロにも満たないボールに確かに顔をゆがませているのが見えてくる。

それから小林は、自分のことをトランプカードの「2」であるとイメージするようになった。「2」というカードは平場での序列は低いが、ある特定のゲームにおいてエースやキングに勝つことが出来る。

そして、左バッターの孤高の天才・広島の前田智徳に代打が送られる日が来た。小林は自分だけの居場所を作ったのだ。

 

他にも、多数のエピソードがあるが全てに共通することは

  • 目標をチームの勝利/優勝と定義する。風呂敷を広げない。
  • 勝つために必要な選手を登用する。基準は能力であり、好き嫌い・過去の実績での判断はしない。
  • 自身の眼で判断する。
  • 監督・選手とも自身の役割を果たすことに努力をする必要がある。

という点だ。

 

 

この本は、落合が監督時代にいかに中日ドラゴンズを率いてきたか、のエピソードが描かれている。
同時に、エキスパート集団を統率するリーダーが成果を上げるための行動や考え方のユースケースとして読めるとおもう。

敵も多数作る。多くの人から「嫌われる」。そうした落合流のマネジメントがどこでも結果を残すとは限らない。調和や人情を大切に、円滑に物事を進めることが重要な場面・集団は存在する(こちらが多数派?)。

しかし、突出したスーパースター一芸に秀でてその分野では他の追随を許さない人材を育てるには、各人材が考え、努力することはもちろん、能力を伸ばすための適切な助言、能力があればそれを活かせる環境を与えることというのが大事だ、ということを感じた。

 

多くの仕事が機械やAIで代替されると予見される今、多くの企業が「多数の均質な労働者」だけではなく、「尖った人材」を求めている。

野球の話としてはもちろん、尖った人材を育成する事例として、興味深く読める一冊だ。

 

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タイトル 嫌われた監督

著者   鈴木忠平

出版社  文芸春秋

 

 

「フライパンでラクちん揚げもの」しっかり揚げもの、なのに後始末もラク。

揚げ焼きは、さじ加減が難しい。

 

例えば、「大さじ4杯の油」だと、若干揚げ物っぽさが少ない。

一方で、同じ揚げ焼きでも「フライパンに2cm の油」だと、30cmフライパンでは結構な量の油を使うこととなり、後始末も大変。

大きな揚げ物用鍋にたっぷりの油はからりとおいしく揚がるが、使用済み油の保管が邪魔であり、また、保存すると油の酸化も心配。

 

その点、この「フライパンでラクちん揚げもの」は、いい線をついているな~と思っていて、目下、揚げ物はこの本のレシピを基準にしている。

1/5の油で5倍おいしい! フライパンでラクちん揚げもの

 

「20㎝のフライパンに1.5㎝高さの油」で、唐揚げ、とんかつ、コロッケ、フライ、てんぷら…など、なんでも作れるレシピだ。

 

20㎝フライパンなので、一度に調理できる量に制限はあるが、2回3回と揚げればよい話だし、若干油は大目にあまるが、吸い取って捨てられる量だ。

ギトギトのオイルポットを補完することもなく、揚げ物として物足りない感じもなく、いい感じに仕上がりとてもおすすめだ。

 

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タイトル フライパンでラクちん揚げもの

著者   上島亜紀

出版社  家の光協会

 

 

 

 

「習慣超大全」たくさんの事例の前に、一つの原理原則を知ることが大切

スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法 習慣超大全」 を読んだ。

 

原書のタイトル?はTINY HABITS(小さい習慣) だ。

習慣超大全――スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法

 

行動を変えれば人生が変わる。行動を促すのは「フォッグ行動モデル」によると

B=MAP(Behabior=Motivation & Ability &Prompt)

 

の3つである。

 

行動デザインのステップは以下3つ。

  1. 願望を明確にする
  2. 行動の選択肢を挙げる
  3. 自分に合った行動を選ぶ

3.の「自分に合った行動」=黄金の行動と表現されている

■黄金の行動

 

  1. 願望の実現に効果的
  2. 自分が望む行動
  3. 実行可能な行動

 

黄金の行動を習慣化するのが以下のタイニーハビットの「レシピ」だ。

■レシピ

  • これをしたら(アンカー)
  • これをする(小さい習慣)
  • 定着する(祝福)

 

この本では巻末に具体例が多数紹介されているものの、本編の中心は願望実現に必要な行動とタイミングを考える段取りだ

その点が、ほかの「(ビジネス・暮らし方・生き方…等の)改善方法が紹介されたハウツー本」との決定的な違いだと感じた。

 

ハウツー本を真似て学ぶのも、もちろん目標達成や上達へのステップだ。

しかし、真似から学んでいるという意識が無ければ、手本がないと応用が利かなくなるのではないだろうか?

原理原則に通じるのがタイニーハビットだと思う。

 

 

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タイトル スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法 習慣超大全

著者   BJ・フォッグ

訳者   須川綾子

 

 

 

「解きたくなる数学」数学もパズル。

解きたくなる数学

 

ピタゴラスイッチでおなじみの佐藤雅彦研究室メンバによる数学の本だ。

解きたくなる数学

 

あとがきに記載されるこの文言が、この本すべてを物語っていると思う。

現実の世界に数学の問題がデザインされると――

 ひと目で問題の意味が分かる。

 ひと目で問題を解きたくなる。

 

数学と、日常の距離がぐっと縮まって、まるでパズルをやっているような感覚で、解くって楽しい!と思う一冊だ。

(数学といっても、普通に小中で習うような考え方を応用すれば解ける問題だ。
これから読む人は、くれぐれも、答えを焦って見ずに、じっくり試行錯誤してほしい)

 

 

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タイトル 解きたくなる数学

著者   佐藤雅彦・大島遼・広瀬隼也

出版社  岩波書店

 

 

くらべる世界

くらべる世界

くらべる世界

ところ違えば「あたりまえ」も違うこと、をビジュアルで直感的に理解できる1冊。

 

ドーナツ発祥地のオランダのドーナツと、アメリカのドーナツは形が違う。アメリカで、中まで火が通りやすいよう穴をあけたリングドーナツが作られた。

箸でも、日本と中国や韓国では長さが違う。箸で完結する前提の日本と、匙を併用する中国・韓国との違いと考えられる。

 

「国や地域で違いがあるということ」が分かれば、今まで普通と思っていた物事自体を深く知ることが出来ると思った。

 

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タイトル くらべる世界

著者   おかべたかし・文 山出高士・写真

出版社  東京書籍

 

 

「日本人の知らない日本語」トライアンドエラーの力

日本人の知らない日本語 シリーズ。

日本語学校の生徒(4巻は外国で日本語を学ぶ学生)が日本語を学ぶ際に

間違えがちなこと、思いもよらない間違いをすることなどが描かれている。

日本人の知らない日本語 なるほど~×爆笑!の日本語“再発見”コミックエッセイ

日本人の知らない日本語 2 爆笑! 日本語「再発見」コミックエッセイ

日本人の知らない日本語 (3) 祝!卒業編 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)

日本人の知らない日本語 4 海外編 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)

 

単に間違えて覚えているだけではなく、外国人の言い間違いでよくあるのが、

1つのパターンをほかのコトバにも当てはめようとして

おかしくなってしまう、というもの。

 

例えば、なんでも「ございます」をつけてしまう

(こんにちはございますとか)…など。

 

このエピソードで、引っ越してきた子が

方言を使おうとするときにも似ていると思った。

(なんにでも「~ねん」とつけておかしくなってしまう、など)

 

日本人は違和感なく使い分けられるのは、文法として習うのではなく

さいころからのトライアンドエラーの積み重ねがあるためだと感じた。

 

外国語を、まるで赤ちゃんが初めて言葉を覚えるときのように

大人になってから覚えるのは難しく、

短期間で理解するには文法の考え方などは必要だと思う。

適切に使えているかは、実際話すことが大事だと思った。

 

 

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タイトル 日本人の知らない日本語 1・2・3・4

著者   海野凪子・蛇蔵