いろんな本を読んでみる

本を読み散らかすだけじゃもったいない!ので、読んだ本を記録します

ミニマル料理

 

概要

  • 少ない材料
  • シンプルな調理法

で美味しい料理を作るため

 

  • 経験や勘などの暗黙知に頼らない
  • 再現性の高さ

にこだわったレシピ本だ

 

材料は基本的には重量(g)表記または素材の割合

仕上がりのブレをなくすため加熱後の重量も表記であり、

誤差の少ないレシピといえそうだ

 

特に気に入ったこと

昔のレシピを今の作り方で紹介するところ

ちょうど 最近 東海林さだおさんのエッセーで読んだ東海林式 チャーシュー。

稲田式では、しょうゆの量もゆでた肉の20%と控えめ、引き上げ時間も1日、と、

シンプルかつ計測可能になっているのだ

 

感想

 料理を人から習うと、教える側の正解がわかる

その人が作ったものだから、微調整もしてくれる。

しかし現代では、

料理教室に行ったり、

同居の親から料理を習う

なんていう機会は減ってるのではないだろうか

 

代わりに台頭するのがレシピ や 動画。

定性的な説明だけでは 目指してるところが 伝わらず、センスの有無 や 今まで美味しいものを食べてきたどうかどうかの経験で、そのレシピの仕上げをすることになる

 

その点で、完成形の重さ、作業の回数など、計測可能な方法で提示するのは、

現代の技能の継承にかかせなくなると思う

今回は、重量という単純な指標だが、

少子高齢社会 かつ 個人主義が中心になりゆく 昨今だからこそ、

料理だけでなくあらゆる動作や状態等の暗黙知をデータ化し、不特定多数に伝えることが必要だと思う。

 

こんな時に読みたい

いちいちレシピを検索せずに作れるようになることを目指すとき

 

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タイトル ミニマル料理

著者 稲田俊輔

 

 

黄金比の縁

 

あらすじ

主人公は自分の希望していた部署に初期配属されたが、

部門の不適切発言の責任を暗に背負わされるかたちで、

人事部の採用担当に異動となった

 

人事や会社への報復として

自社にとって役に立たない人

を採用しようと考える

 

採用担当が行う一次選考にあたり、

他の担当者の選考基準は、

学生時代に頑張ったこと・履歴書・語学…等、

各担当者ごとの観点がある

 

主人公は、

顔の黄金比が取れていること

だけを基準に選考するのだ

 

さらに、優秀とされる人ほどすぐやめる、と考え、

慣例を覆しパンフレット等の広告媒体等をプロに発注する、など精力的に動いた結果、

結果的に

すぐ辞めそう=いわゆる二次面談以降を行う上層部にとって 魅力のある人材

が採用できるようになっていく

 

 

 

感想

著者はもともと採用担当?と思うほど

リアリティがすごかった

 

憎悪であれ何であれ、強い目的意識を持って 行動すると

結果がついてくるんだなと感じた。

 

陰ながら復讐をすることで、主人公は、

気持ちのバランスを保ち、

自身を追い詰めずに、気持ちを落ち着かせることができたのでは、と思う。

 

また、組織にいれば人事や採用の基準は

自身の価値全てを決めるように思ってしまうが、

基準はかくも曖昧で、恣意的なもの

である可能性もある。

他者の評価に振り回されるな、ということも感じる

 

順風満帆なときより、

何かうまく行かないとき…に読み返したい一冊だ。

 

 

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タイトル 黄金比の縁

著者 石田夏穂

 

 

 

 

 

最高のおにぎりの作り方

最高のおにぎりの作り方

 

 

最高のおにぎりの作り方 の内容は?

おにぎりのレパートリー というよりは

おにぎり 焼きそば ステーキ すき焼き…などなど

定番料理をいかに 今までの作り方からアップデートするため

調査 試作 比較を行って、著者の思う最高の作り方を紹介している

 

よかった ところ

完璧な「煮卵の作り方」がよかった!

卵のゆで時間を文献で調査後、

漬け汁の濃度3パターン× 漬け時間6パターン

計18パターン比較をして

著者にとってのベストな煮卵の作り方が導出されている 

 

感想

レシピは世の中に溢れているが

暗黙知にかかる部分(個人の裁量 経験によるところが多い)レシピも多い

横で手ほどきを受けながら作る場合はざっくりした レシピであっても問題ないであろう

でも、文字、写真、動画をみて自分だけで1からやろうと思うと

説明の言語化されていない行間を読んで 作らなくてはいけない

 

一度教科書的な型を習得し アレンジを加えていくというのは

いろいろなことに対して うまくいく秘訣 じゃないだろうかと思った。

 

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タイトル 最高の料理の作り方

著者 樋口直哉

 

 

 

 

1か月に1回 物を動かせば家はキレイになる

1か月に1回物を動かせば家はキレイになる

物を減らす片付け術ではなく、

汚れを減らし清潔に家を保つ

という観点で書かれた本だ。

 

著者の家は物が多いという

しかし、

物の位置を定期的に動かすことで

普段は目につかない場所の掃除をし、

ほこりやカビを発生させない

というのだ。

 

この本の片付けは

 

  • 床に物を置かない
  • はじめにものの置き場所をレイアウトし直し、物の置き場を込めたら固定する

というシンプルなものである

 

床に物を置かない生活をするためにはやっぱり ある程度ものはなくさないといけない

物をなくすのは別の本にとっておいて、

ある程度管理できるようになったらこうして 日々汚れを落としていくことで

長く綺麗な状態を保てるなどを保てるのだなぁと思った

 

「1ヶ月に1回ものを動かす」にはまだ至らない

ずーっとおきっぱなしだったものを

一度整理をして

ケースや棚なんかも空っぽにして、

ほこりをとって、汚れを拭いて…の段階だ

 

これから、置きっぱなしを減らし

定期的に掃除をしていきたいと思った。

 

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タイトル 1か月に1回 物を動かせば家はキレイになる

著者 新津春子

 

 

消えてなくなっても

消えてなくなっても (角川文庫)

 

★先入観なく読んだほうが面白いはず

ネタバレではないですが、未読の方は以下読まないことをオススメします

 

主人公あおのは 田舎町の商工会の広報に勤めている。

同時に、加害障害に悩まされ心療内科にも通っていた。

その時取材で山奥のキシダ治療院に取材に行く。

結局体調は良くならず、仕事も休職し、そのまましばらくキシダ治療院に居候することとなる。

そして同じように居候をしているつきのと出会う。

キシダ治療院は、体調不良以外にも、怨念のようなものに取り憑かれたひとが訪れたり、 河童がいたり不思議な体験しながら、キシダ治療院に関わる人々や、自分と向き合う時間を過ごす。

ところが、あおのが知らなかった事実と向き合うことになる…。

 

 

夜寝る前に読んでいたので、ゆったりした気持ちで読み進めていたが、

最後の最後で衝撃的な事実がわかり、

涙が溢れ、一気に夜中に目が冴えてしまった

 

この小説を読んで思ったのは、

前提が変わると、世界はこうも見えかたがかわるのか

ということだ。

 

結末を知ってから始めの方を読み返すと全ての物語が違って見える。

 

日常生活においても、

自分の思い込みを前提に解釈している

から、おなじ事柄や人間関係なども、前提を変えると自分にとっての意味は、大きく変わるのではないだろうか と思った。

 

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タイトル 消えてなくなっても

著者 椰月美智子

 

 

 

お家で作れるカフェのお菓子

おうちで作れる カフェのお菓子

  • お家で作れる秘密のカフェスイーツ
  • お家で作る老舗のカフェスイーツ
  • お家で作るカフェの朝食

シリーズから7店舗

さらに

  • 新たな3 店舗

合計 10店舗のカフェとそのレシピが紹介されている

 

カフェ巡りガイドというには、日本全国のカフェが紹介されているので、

その土地に行く用事がないと難しいかもしれない店も多々あるが、

行ってみたいなぁと読んでるだけでも楽しい。

 

その中で、どうしても作ってみたいのが

マテンロウのアーモンドバター。

 

小学生の頃におばからもらったアーモンドバターのことを、懐かしく思い出した。

今でこそ 姫路のご当地グルメとして有名であるが、当時は全く知らなかった。

パンにのせて焼いたら、地味だけど…美味しい!と感激した記憶がある。

 

おばは、

マーガリン、砂糖、アーモンド

が材料だ、といっていたので、

マテンロウとは異なるレシピだ。

(姫路の喫茶店、それぞれできっと違うのだろう)

 

当時は、材料もなかなか揃わず(富沢商店みたいにお手頃に買える店は近所になく)

結局作ることはなかったのだが、

いまなら自分で自由に材料も買え、好き放題に作れる。

 

姫路に行くこともほとんどなくなったいま、

懐かしいアーモンドバターを是非自分で作りたい

 

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タイトル お家で作れるカフェのお菓子

監修 山村光春

 

 

 

宝の山

宝の山

 

山あいの閉鎖的な村で起こる事件。

主人公の希子は地震で両親を亡くし、

叔父夫婦と暮らしている 。

現在は働かず叔父夫婦の年金で暮らしており、日々叔父の介護やおばの生活の補助におわれる。

ある日、町おこしのためのブロガーとして雇われ村にやってきた茗と出会う。

しかし、茗は失踪し、希子も事件に巻き込まれていく。

 

 

この本では事件解決に向けたミステリー要素だけではなく

閉鎖的な村で、法より共同体でのルールが優先され

真実を知らないと、力のある人にいいようにされてしまう

章のタイトルにあるように、自分を犠牲にして周囲の圧力に負けて思考停止する危険に気付き、主人公が変わっていく物語でもある。

 

ミステリーとして楽しむだけではなく、

どう生きるか・どう行動するか、を考えさせられるれる 一冊だ

 

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タイトル 宝の山

著者 水生大海

 

 

宝の山

宝の山

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