冷蔵庫なし。ガスコンロなし。そこで一人暮らしをして自炊をする。元新聞記者の稲垣えみ子。
著者が日々食べている食事を、春夏秋冬ごとに紹介する。
冷蔵庫はないので買い置きもできない。
しかし、酒粕を活用したり、ぬか漬けにしたり、野菜は干したり、その日に食べる豆腐や魚のタンパク源を買ってきて焼いたり煮たりで食べる。
一汁一菜で毎日ご飯を作ってもそれは豊かな生活が送れるというのだ
■感想
電気に頼らず、自分で作って、安く美味しく食べられる。
そんな生活を
「人生に何を恐れることがありましょう?」
と著者は評する。
確かに、いざという時にその場の工夫で生きていくことができる、というのは、
ある意味、無敵だと思った。
あれもこれも失うのが怖くて、毎日不安に感じながら
失業しないように、今の暮らしが変わらないように、とお金があっても必ずしも幸せとは言えない。
なんとかなると思えることが心の平安につながる。
どうやったら何とかなると思えるのだろう。
冷蔵庫なし炊飯器になしガスの契約なし生活は
家族構成を考えてもあまりにも不便が大きいが
ある種ロールモデルとして
こういう生き方もあるんだと
田舎に引っ込んで自給自足生活をする以外でも、街で生きながらエネルギーを使わずに生きていく方法もあるんだ
と知れるだけで少し心が軽くなる。
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タイトル アフロえみ子の四季の食卓
著者 稲垣えみ子
出版社 幻冬舎