声の在りか
小学生の母でもある希和が、民間学童「アフタースクール鐘」で働くこととなった。
子供たち、夫、保護者や先生との日々では「世間」「常識」が優先で、違和感があってもはみ出そうとしなかった希和だったが、
学童の運営者の要との出会い、要の姉で学生時代の友人理枝との再会、学童に来る子供たちのトラブルの経験を通じて、
たとえ「めんどくさいひと」と思われようと、いうべきだと考えることは声を上げていくように行動が変わっていく。
これを読んで思ったのが、
傍観者でいたり、自分の意見より「世間の常識」(狭義の世間。自分の属するコミュニティのイメージ)を優先することが辛くなってきたら、どこかで行動を変えないと
いつまでも「つらい」と思う行動を続けなくてはいけないということ。
同調圧力、閉ざされたコミュニティでの無責任な噂やのけ者にする行動、そういうことで息が詰まりそうな人には、ぜひ読んでほしい一冊だと感じた。
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タイトル 声の在りか
著者 寺地はるな