みにろま君とサバイバルを読んだ。
日本のジェンダー格差は先進国最低レベル
日本の女性の睡眠時間は短く家事育児の時間は長い
日本の大学ランキングは世界の中でも上位に食い込めない
日本企業は世界のトップ企業には及ばない
…など、海外と比べて日本のイケてない面がよく気になる。
この本では、欧米(主に著者の住むイギリス)と日本を比較したうえで、
日本であまり取り上げられない教育実態や、グローバル子育てのポイントなどが
書かれている。
欧米では格差が大きい。
公教育ですべてをまかなう前提になっていない、
私学に通える、習い事もできる、医療もスムーズに受けられる上流階級と、
そうでない労働者階級に分断される。
日本のような安い習い事・学童保育などは存在しない。
イギリスのエリート層の教育は覚えるだけではだめで、
算数でも思考力を問われたり、自身の考えをアウトプットしたりということが
高いレベルで求められ、
能力が足りない場合は自己責任で落第する世界だ。
また、治安も悪く、コロナ禍でマスクしない人を注意すると逆に暴行を受ける、など、
(日本もそのようなケースはあるが)
自分の身は自分で守らなければならない。
世界を子供が渡り歩いていくのに大事なことは以下のようなことだと著者は主張する。
- 自己肯定感を持つ。(謙遜しない)
- リーダーシップ(カリスマ性)を持つ。
- 日本の文化歴史にも精通し、過去の人の知恵を自分のものとしたり、人間の行動の原理を知る。日本の人と、外国の人が考え方や行動様式が違う理由を相対化して考えられるようになる。
- 情操教育で、人の心を動かすような感性を磨く。
日本の常識(もっと狭い世界での常識)に固執しないこと、
自分が生き残るためには状況に応じて自分の頭で考えて行動できること、
他者のことをうのみにせず、理解すること。
そういった基本的な部分について、まずは自分自身も考え方を変えていきたいと思った。
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タイトル:みにろま君とサバイバル
著者 :谷本真由美