「ストレス解消に!」と称して、いろんなサービス・グッズ・健康法が巷にあふれています。
こちらは、そうした「気晴らし」じゃなくて「ストレスに強くなる」ための指南本。
ストレスに強くなれる「考え方」「対処法」「生活術」と、「自分を追い詰めない考え方」について記載されています。
苦しい時は一時的にはいろいろなストレス対処法も用いて苦しさをごまかしてもかまいませんが、最終的にはストレスになっている物事自体をきちんと解決するという目的を見失わないことが大切なのです。
テストがストレスなら、勉強することが一番だ、ということですね。
これで思い出したのが、元西武ライオンズ、現シンシナティレッズ所属の秋山翔吾選手のインタビュー記事。
リフレッシュ方法を聞かれて、「シーズン中はリフレッシュしない。苦しい練習をして、グラウンドで成果を出して、練習しててよかった、と思う瞬間が最高のリフレッシュだ」というようなことを答えていました。
ストレスはあるもの、ストレスをなくす魔法のような方法はないんだ、と精神科医の立場から明言してもらうことで、ある意味あきらめもついて気持ちの切り替えになるかもしれません。
で、ストレスはあるものだ、という前提で、ストレスに強くなる対処法・生活術・のうち、これまで私が意識していなかった項目がこちら。
「なぜ自分の希望をだれも受け入れてくれないんだ」と思うとき、たいていその答えは「自分側の要求不足」に落ち着きます。
(中略)
ちゃんと言葉に出して自分の要求を伝えることが大切なのです。
「八方美人」「うわっつらがいい人」は、ストレスの少ない環
境を自ら生み出すことができる人だとも言えます。
(中略)
相手の言うことに納得できなくて、これに賛成するのはさすがにできないなあと思っているのに、相手から賛同を求められたときはどうするか。そんな時はあいまいな笑顔を浮かべつつ、相手の言うことに賛成も反対もしないで、じっと聞くにとどめておけばいいでしょう。
もっと、自己主張したらいいんだ、八方美人も自分を守るためにそこまで罪悪感を持たなくていいんだ、自分の戦略としてやっていけばいいんだ、…と、そんな考え方をしていきたいと思います。
したくもない議論に巻き込まれそうな時や、どう答えても得がないようなときは、無理に答えてもストレスがたまるばかりです。
(中略)答えるかどうかはこちらが好きに決めればいいのです。
答えにくい質問には無理に答えないままにしておく。
これはストレスに強くなる生活の知恵なのです。
そういうケース、あります。
また、逆に家族ににこういうどうしようもない質問をして、答えが返ってこなくても、怒らないようにしないと。
さらに自分を追い詰めない考え方として、ぜひ日常で意識したいのがこちら。
どこまでが自分の責任であり、どこから相手の責任であるかを分けて考える習慣をつけましょう。
そうすることで、自分の力ではどうにもならないことまで背負い込むことが減り、自分自身が今、改善すべき点が明確になるのです。
自分の責任でもないことに首を突っ込んだ挙句、自分がいらいら苦しむこともあるので、自分がつかれているとき、自分の手に負えないと思うときは、少し離れておく、といったことも必要かもしれません。
苦手なことを克服しようとしようとする際は、すでにできていることの回数を増やすことから始めたり、今でもできていることを別の場所や、ちょっと状況を変えてやってみたりするといいのです。
(中略)
あまりにうまくいかない時は、いったん目標は現状維持と定めるのも手でなのです。
そのためには、”そこにあるすでにいいもの”を探してみましょう。
(中略)
先ずは今もそこにあるいいものを話題にして、ともに楽しむことに努めると意外と事態は好転していくことが少なくないのです。
苦手な人間関係があったとしても、今より悪化しなければよし、と腹をくくるという考え方が新鮮でした。
ストレスに強くなる=問題解決ができる
に通じるテーマだと思いました。
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タイトル:ストレスに強い人になる本
著者:宮田 雄吾
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