ロジカルシンキングではうまく解決できない事象を
ラテラルシンキングで「ずるく」考えて、解決策を導くための
基本的な考え方&事例が紹介されています。
とはいえ、楽していいアイデアが思いつく!
なんていう魔法のようなものではありません。
読むのは簡単、事例も言われていればそうだね!と思うものの、
画期的な何かを思いつくには、この「ずるい」ラテラルシンキングを使って、
かなり頭をひねる必要があります。
ラテラルシンキングで成果を出すには、常日頃から課題意識を持ったり、
いろいろな事象に対してアンテナを張っておく必要もあります。
そういう意味ではぜんぜんずるくないですね。
これを読んでいて思ったのが…
日本テレビの「THE突破ファイル」という番組が
まさにラテラルシンキングの考え方の訓練になる番組だということ。
過去の事件・事故の事例から、機転を利かせて窮地を乗り切ったものを
取り上げ、その解決方法を当てるという番組です。
子どもでも楽しめるので、みんなでワイワイ言いながら
考えると、自然とラテラルシンキング力が鍛えられるかも??
以下、ずるい考え方メモ
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ラテラルシンキング特徴
特徴①あらゆる前提から自由になる
特徴②今までにないものが生まれる
特徴③問題が最短ルートで解決される
特徴④お金/時間/手間が節約できる
ラテラルシンキングには3つの力が必要と説かれています。
- 固定観念を打ち破り現実を疑う力。「なぜ?」「本当?」「今はね(←将来的に常識は変わるかも、という観点)」という観点で物事をとらえる。また、狭い常識にとらわれないよう、自分とは異なる立場の人(国・世代・業種)と積極的に対話する。
- 抽象化する力。物事の本質や機能、例えば鉛筆であれば「書く」ものと抽象化して定義し、この機能を代替できる方法がないか、具体化(ボールペンや、文字が読めればいいならプリンタなど)する。で、この視点は見方によって変わるので
馬車(対象の特定)→速く移動するもの(抽象化) →自動車(具体化)
- セレンディピティを発揮し、偶然からなんらかの発見を得る力。常に感性を研ぎ澄ます。
具体的な思考方法として、以下のような項目が挙げられています。
- 最小の力で最大の効果を出す。他者の力を借りたり、作業を組み合わせたり、楽する方法を考える
- 相手の力を利用する(強者の力を借りるコバンザメ、ベストセラーの類似本の意寄生虫、WinWinのイソギンチャク・・・)
- 本質が同じもので、異質なものを組み合わせる(携帯+カメラとか)。そのためにメモを取る
- 先の先を読む。目先の利益ではなくゴールから逆発想。最終的にどうなっていればいいのか?を考える。(クリスピークリームドーナツの1ダース無料配布キャンペーン)ただし、正しいゴールかどうかの読みは必要。
- 無駄なものを捨てない。セレンディピティは無駄=直ちに必要ではないもの のストックががあってこそ見つかる。組織・ヒトも同じ。
- マイナスをプラスに変える。否定的にとらえられがちな部分を高低定期なイメージに転換する。
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タイトル:ずるい考え方 ゼロから始めるラテラルシンキング入門
著者:木村 尚義