イノベーション道場 限界まで思考し、人を巻き込む極意
著者は元ネスレ日本法人社長で、
イノベーションに近づくための思考・実行法を紹介する本だ。
筆者は、
イノベーションは「顧客の諦めている問題を解決すること」
であり、ビジネスとして成立させるため
どのようにマネタイズするか。
が重要だと定義している。
顧客の諦めている問題は顧客に質問しても出てこない。
筆者はイノベーションには以下の順序で思考することが大切だと言う。(NRPS法と筆者は名付けている)
新しい現実の認知
↓
そこから導き出される顧客が諦めている問題
↓
顧客が諦めている問題の解決
イノベーションの事例として、
ほかを題材に、どのように新しい現実を分析し、実現に向けて上層部の合意をとり、成功に導いたかが紹介されている。
この本を読んで是非やりたいと思ったのが、そんなもんだ、と思考停止しないことだ。
どんな仕事でも、現実を知るには、生のソース(当人からヒアリング、実際の状況)を理解し、なんでそんなことをしているのか?と、振り返ることが大切だと思った。
その上で、疑問に思える=その習慣に詳しくないことは強みにもなるはずだ。
日本でもジョブ型雇用は広がっているが、まだ終身雇用前提のジョブローテーションは根強く残っている。
このジョブローテーションは、新しい業務の都度、しっかり新しい現実を考えて、いまのやり方で違和感がないか…
そう考えるちょっとしたチャンスとも言えないだろうか。
すぐ現状を「そんなもんだ」と受け入れてしまわず、新しい現実と照らしてどうか、と考えることを続けたい、と思った。
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タイトル イノベーション道場
著者 高岡浩三