いろんな本を読んでみる

本を読み散らかすだけじゃもったいない!ので、読んだ本を記録します

フェイク

フェイク: ウソ、ニセに惑わされる人たちへ (小学館新書 418)

 

脳科学者の視点から

  • 嘘を言う人の手口
  • 騙されるメカニズム
  • 嘘の持つ効用
  • 嘘が欠かせない世の中で賢く生きて 折り合いをつけて生きていく方法

が解説されている。 

 

騙される理由として、人間の脳は楽をしたがっているため、

  • 脳は思考のプロセスでも消費エネルギーを節約しようとする
  • その結果、脳は思考するより人からの命令に従ったり直感的に意思決定をする分かりやすさを選んでしまう

という脳の仕組みがあるというのだ。

 

その前提で、気になる嘘への対応案も示されている

 

企業の不正

  • 国と企業(外側の組織と属する共同体)の基準の乖離が原因
  • 企業の不正を防ぐには 基準が乖離する背景を含めて把握し、対策を取る必要がある

 

子供の嘘

  • 子供は、本能的に相手の注意を引くため、また、褒められたいから嘘をつく
  • 親は子供に「嘘をついてはいけない」と教える。目的は、嘘に慣れさせないこと、子どもを守ること(正直でないと子を管理したり守ったりできない)だ。
  • ただ 本当に「嘘をつけない子供」になってしまうと大人になって社会に出た時に本人が困るため、嘘・正直さ両方のリスクを伝える必要がある
  • 嘘に対し罰を与えるのではなく理解を示して誠実である方法を一緒に考えるのは効果的だ

 

これを読んで印象的だったのは、

人間は嘘をつくものだ という前提だ。

企業の不正同様、いじめやハラスメントとその隠蔽は狭いコミュニティ内のルール優先に起因して起こると思う

子どもでなくとも、ついていい嘘ダメな嘘には明確な基準はなく悩むときが多々ある。

 

自分や身の回りの大切な人が、わるい嘘の餌食とならないためには、

身の回りには嘘が溢れていると認識し、

自分で行動を選びとることが大切かな、と思った。

 

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タイトル フェイク

著者 中野信子