食エッセイが好きで手に取りました。
著者の嗜好やこだわりが集約された一冊です。
2つ目の「闇カツ」に激しく同意しました。
それ以降も後半もわかる、わかるの連発で、
読み進めるにつけ、友達と話しているような気持ちになりました。
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闇カツ
豚肉は嫌いではない。ただ、どうしても食べられない部分がある。脂身だ。
カツの旨さに我を忘れてつい大きくかぶりつくと、脂身に到達してしまう。食感がおぞましい。グニュッと歯が食い込み、グジュワーと脂が溢れ出る。絶叫しそうになる。(中略)えずきながら涙目になって呑み込む。
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そのほか、以下のテーマも同感です。
保温ご飯
(ご飯は保温しない。それ以上おいしくならないから)
やんなった
(母が例年膨大な品数のおせち料理を手作りするが、ある時伊達巻に失敗して心が折れる話。根を詰めすぎるのはよくないという千早家の教訓)
食べることに興味関心の薄い人には、あまりピンとこない1冊かもしれません。
私にとっては作者の数々の「こだわり」に共感・驚きがいっぱいでした。
私自身好き嫌いはっきりしていて、面倒くさいと思っていましたが、
この本を読んで、その面倒くさいおかげで、食べる楽しみも大きく、がっかりだった場合も「笑い話」として思い出になっているのかも?と、思いました。
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タイトル:しつこく悪いたべもの
著者 :千早茜
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↓こちらはわるい食べものシリーズ1冊目
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