何気ない日常を送っているつもりが、
もしかしたらこういうことがあるかもしれない
と、ぞくっとする短編小説集です。
中でも印象に残ったのが「ケーキ」。
レストランでバースデーパーティーが行われている
そのケーキが運ばれてきてからろうそくの火を吹き消すまでの瞬間に
レストランの中にいる人それぞれの中の様々な思いが視点を変えて描かれています。
このラストは愛とか恋とか自分探しとか、そういうレベルじゃなくてぞくっと来ました。
それ以上に、自分の周りの人はみんな満たされているように見えても、
本人の気持ちは本人にしかわからない、ということが、改めて腑に落ちました。
皆が幸せそうに見えて落ち込むって、ほんとに意味がない、と、
ある意味開き直るよう、心掛けたいと思います。
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タイトル 短劇
著者 坂木司
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