「バカ格差」を読んだ。
多数の格差が世の中には存在している。
その格差に対して、著者は、
格差の原因を考え、分析して、今後私たちはどのように生きていくべきか
の提言をしている。
格差の例としては、タワマンの階数、学歴、会社名、出世、雇用形態、性別、親の教育などがあり、これらの格差について、欧米等と比較して日本の特徴が述べられている。
バブル崩壊後、経済成長が鈍化したことで、誰でもある程度まで収入を得られる社会ではなくなり、正規・非正規の雇用形態で格差は拡大している。
教育への投資が親の所得に左右される結果、学歴での逆転は困難で、世代間格差が継承され階級が固定化しがちである。
そして、「バカ格差」をなくす提言として、
- 人間が何のために生きているか考え、狭いコミュニティの価値観に縛られずに生きていくこと
- お金を賢く使うこと。例えば、子供を高い階級に移動させるため教育に投資する、健康や自分の身を守ること、自分が大切にする人にはケチらない。一方で節約するところは節約する。
- 幅広い教養を持つことで、文化・美意識・世界情勢の知見を広げ、人と人のコミュニケーションにも役立てる。
そのうえで、自分の軸を持ち人生を充実させることが肝要だ、と述べている。
この本を読んで感じたことは、自分の居場所をつくることの大切さだと思う。
いつも変わらない、似た者同士で過ごすことは心地が良い部分もある。
しかし、そこから外れてはいけない、という謎ルールが発生しがちだ。
他人と比較して悩んでいる暇があれば、自分を見つめなおせ、という考え方は
悩んでいるときにとても救いになると思う。
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タイトル バカ格差
著者 谷本真由美