タイトルはいかにもイケズな京都人、排他的な沖縄人みたいな印象を与えるが、この著書の中身はむしろその逆だ。
京都人の親しき中にも礼儀ありな人付き合いの仕方、
沖縄人の相手を追い詰めず、自分も追い詰められないという論理。
特定の人たちを追い込むネトウヨ化する一方の現代日本社会にこそ必要な、大人の人付き合いの仕方だと、著者は説く。
その他、京都と沖縄の共通点もや歴史的、背景、風習などの面から共通点を炙り出していく。
この本読んで思ったのはその土地の人間性はその土地の歴史に大きく影響を受けるということだ。
そして歴史があればあるほど、その土地の中でうまくやっていくためのルールみたいなものが自然発生的にできるのが風習なんだなと思った。
文化にはその文化が発生するための必然性があるのだ。
もちろん沖縄や京都の人間関係が完璧な仕組みとは言い切れない。
ただ 単に 外野から一面的に決めつけて善し悪しをいえるようなものではない、と感じた。
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タイトル 日本一ややこしい京都人と沖縄人の腹の内
著者 仲村清司
