「見守り屋」で新たに働き始めた恵麻を中心とする物語。
あらすじ
恵麻は、コロナによる派遣切りで職を失い、同棲していた彼氏にも別れを告げられた。
自身がコロナに罹患し一人で苦しんでいる時、両親が「中野お助け本舗」に支援を依頼する。
その縁で、恵麻も見守り屋の仕事を引き受けるようになる。
勤務時間は夜中から朝にかけて。
・1人だと眠れないおばあさん
・人に話を聞いてもらいたい会社員の女性
・パチンコで借金を抱え育児もままならず、パチンコを辞めない限り離婚すると言い渡され、パチンコの開店時間まで見守って欲しい女性
・仕事という名目で帰ってこない母親を待つ、広尾に住む子供
…などなど様々なひとの家に行き、ただ、見守りをしたり、依頼者の希望に合わせて話をしたりして
眠らずに依頼者宅で共に過ごす。
そして、翌朝仕事が終わった後に、
それぞれの街で、狙っていた店、偶然見つけた店、様々な店で朝ごはんとあさ酒を楽しみ、疲れを癒し、その店の他の客に思いを馳せ、また翌日以降の活力とする。
感想
自分がお酒を飲まないので、朝から酒を飲む心地よさなどは全く想像がつかない。
仕事が終わった後にほっとひと息つくことができるのだろう。
悲しくなってしまったり、落ち込んだり、自分の将来がわからなくなったり。
そんな時に気持ちを切り替えさせてくれるのが、
新しい街で出会うお酒なのかもしれない
とはいえ、お酒を飲まない人なら、
悶々としてる時、悩んでいる時、行動範囲や環境変えることもいいかもしれない。
元気があるなら、少し新しいことをやってみたり、新しいお店に行ってみたり。
行動を変えると、何かが変わるのかもしれない。
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タイトル あさ酒
著者 原田ひ香
出版 祥伝社
