門井慶喜さんの本で、歴史上の人物に焦点をあてたものが、面白い。
「なぜ秀吉」はもその1冊だ。
この本では、秀吉が朝鮮出兵をするに至った動機を、名護屋城(名古屋城)築城に絡め、陶工・茶々の世話役だった女性・豪商・小西行長・徳川家康の視点から描かれれている。
秀吉といえば、信長に仕え、出世し、本能寺後に明智光秀を討つ。
そうしたエピソードが特に中心となって語られる。
また、日本史の観点では、治世(検地・刀狩)などが取り上げられる。
史実として、秀吉が出兵に至った動機は結局不明瞭かもしれないが
最後の秀吉と家康たちとの対話を読むと、「秀吉」ってこういう人なのかもしれない、と思えてきて、いまさらながら、歴史はかなり泥臭い人間ドラマだと感じた。
そういう点で、とても面白く読んだ。
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タイトル :なぜ秀吉は
著者 :門井慶喜
- 価格: 1980 円
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