AI系の本というと、
・AIの仕組み
・AIの技術体系
のようなことを説明する本は多々ありましたが、実際にデータサイエンティストでもないので知識としてなんとなく読んでいました。
この本では、AIをビジネスで活用する方法について、紹介されています。
文系AIと表現されていますが、具体的には「AIをつくること」「AIのシステム導入」「AIシステムの運用管理」以外の、AIをビジネスで活用する以外のすべての仕事が文系AI人材の仕事、と定義されています。
・AIの企画
・AIの方針設定、投資判断
・AIを作るPM
・GUIのAIで作る
・構築済みAIサービスの選定
そのうえで、
・AIのきほんは丸暗記、作り方はざっくり理解したうえで、「AI企画力」をつけることに主眼が置かれています。
フレームとしては
AI規格の解像度を上げるための5W1Hが紹介されています。
Who:誰のための
顧客/取引先/従業員のどれか 具体的ターゲット
Why:なぜ必要か
マイナスを減らす
不便を減らす/不満を減らす/コストを減らす/作業時間を減らす
プラスを増やす
満足を増やす/べんりを増やす/売り上げを増やす/仕事の付加価値を上げる
WHICH:どのタイプ
識別系/予測系/会話系/実行系
×
代行型/拡張型
What:どんなAI
AIの名称
AIができること AIによって解決されること
How:どう分業する
AIと人との分業パターン
T型(人の補助)/O型(人の仕事を拡張)/逆T型(AIの補助)/I型(完全代行)
When:いつまでに用意する
さらに、5W1Hのフレームに沿って、現在のAI活用ビジネスを定義する事例が45記載されています。
私がいいなと思ったのは、この45事例をフレームで分類している点です。
既存ビジネスを理解する一助になりますが、それ以上に、自分がAIビジネスを企画する場合にどういう道筋で整理するといいか、非常に参考になるためです。
増えてきたAIによるビジネスモデルを自分なりにフレームに当てはめてみることで、AIの企画力を高めてみたいと思いました。
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タイトル:文系AI人材になる
著者 :野口 竜司