いろんな本を読んでみる

本を読み散らかすだけじゃもったいない!ので、読んだ本を記録します

「におわせる」言葉は便利だけど。貴様いつまで女子でいるつもりだ問題  

エッセイ集のなかの、「そんなにびっくりしなさんな」。高度なコミュニケーション力が必要かつ、身につまされるテーマでした。

 

便利なことに、「びっくり」や「驚いた」の前後に否定的な文をつなげると、 驚きとともに非難めいた意図を伝えることができるのです。私はこれを「びっくりの脱法使用」と呼びたい。

 

マイナスな感情を十把一絡げにして驚きにすり替えるのは、自分のネガティブな感情を表さないまま、会話の相手に「非難されるべきは、私をびっくりさせた人」だと示唆します。

 

傷ついて弱っている心を丁寧に正直に開放すれば、自分の心を慰めてくれる言葉が必ず帰ってくるとも思います。

 

文字で指摘されて、初めて気が付きました。

・よく言えば、否定的な感情を別の言葉に差し替えるマナー

・悪く言えば、悪者にならずにネガティブな気持ちを伝えるレトリック

 それが脱法使用。

 

自分もこういうレトリックは好きではないけれど、使ってしまう心当たりが大ありです。

いい人になりたい、悪く思われたくないという気持ちがあるけれど、はっきり言えない。

でもこれって、結局悪く言ってる空気を会話に作るわけですね。

 

他にも、メール/LINEで「○○ なんだけど…」の、この「…」!!

これも否定的な意見をはっきり言わない自己防衛用語。

私自身、多用してる自覚ありです。しかも、若干の罪悪感を感じながら。

 

ただ、こういうワードを使っていると、はっきり言わないと進まないので、話がだらだら続く原因にもなる。

だらだらっと話すだけでよいようなケースではいいけど、自分の思いを受け止めてほしい、マイナスな感情を変えるために相手に働きかけたい、なんていう時には、「自分は悪者にならず察してほしい」、という表現では難しいのかも。

相手の立場をおもんぱかりつつも、自分はこう思う、という主張をする勇気を持って、言葉を選べるようになりたいと感じました。(嫌われる勇気?ちょっと違う??)

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タイトル:貴様いつまで女子でいるつもりだ問題

著者:ジェーン・スー